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2020年12月10日
大根の廃棄 生産者の叫び 千葉県市原市 姉崎だいこんの場合
こんばんは
たねやの嫁です。
だいこんが美味しい季節に、おいしい大根が大豊作!
去年とは違って、台風の被害もない。
農家にとっては、万々歳ではないかと思われがちですが・・・。
大根、白菜、キャベツなどの値段がどんどん下落し、なんと大根を廃棄しなくてはいけない状態に!
数年前まで、いち消費者だった私は、「なぜ?」と思っていました。
しかし、これは、農家にとって危機的状況です。
ストレスのない、のんびりした環境で、泥にまみれて働く姿は尊く、人類の大事な知恵のかたまりである農業。
丹精こめて、大事に大事に育て、美しくおいしくできたものを自分の手で捨てる。
地獄の賽の河原のようだ。
その理不尽さに、とうとう我慢崩壊・・・。その叫びと実情を多くの方に知っていただきたいという思いで、姉崎蔬菜組合が作成したyoutube動画が本日、NHKで取材を受けて放送されました。
この映像を見て、私も泣きました。
売るために作っているのです。
姉崎蔬菜組合の15軒の農家は、市場に安全性が危ぶまれる海外の野菜を輸入せずにすむよう、品質維持と出荷数を安定的に確保できるよう、多くの面積で大根を生産しています。
人手不足というのは、他の農家と同様で、ベトナム実習生を受け入れています。
彼らの人件費は、日本人を雇うよりも仲介機関への管理費を支払う関係から高額です。
研修もしっかり受けさせ日本語のレベルも維持させつつ、月に1〜2回程度、社長自ら、彼らが食料を買だめするための買い物に車で連れて行くなど、外国人実習生に関して悪く報道されている面だけで判断されると心外と思えるほど、大事にしています。
大根の種、肥料、ビニールなどの資材、人件費、物流費など、物流時に使う段ボール箱1つとっても、タダではありません。
捨てるなら「無料でもらいたい」という気持ちは、知らないがゆえの、短絡的な思いで・・・。
そのひとつひとつの小さな思いを背中に感じながら、育った大根を捨てるストレスは、過去の農民は感じることがなかったのではないでしょうか?
私も見て見ぬふりができません。
私が一人で出荷できずに大きくおいしく育っている大根を見捨てられず、少しでも自分で抜いて、手で洗って、車で運ぶのは、本当にほんの一部でしかなく。焼き石に水です。
さらに、直売所では、ありえない安値で並ぶ大根ばかり・・・。
そんな中、私は例年通りの金額をつけています。
私の労働と時間をかけた結果、高くて売れなかった時は、悲しいです。
それでも、価値を下げることは、ブランドの価値を放棄しているようなものです。
市場にあふれ、少し鮮度が落ちた大根を安く買うより、すぐそこで育った新鮮でみずみずしくておいしいと思う大根を買いたいと思ってくれる人だっているはず・・・。
それを信じて、コツコツと1日で一人でできるだけのことを今は続けるしかないかなと思っています。
そして、それを買ってくださる方がいることに、日々救われています。
どんな時でも、「おいしい大根」を求めて買ってくださる方はいる。
本当にいつも姉崎だいこんを買ってくださってありがとうございます。
一人ひとりのお客様の顔は見れませんが、思いが通じ合っているような喜びがあることをお伝えしたく、久々にブログに書いてみました。
また明日も雨がひどくなければ、がんばります。
宜しくお願いいたします。