〜キッチンカー販売情報〜
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2020年12月13日

6次産業化の申請中ですが

こんばんは
たねやの嫁です。

現在、農業などが行える「6次産業化」を申請しています。
私は、2015年2月に結婚し、これまで縁のなかった「農家」としての生活をスタートしました。

IT系の仕事をしながら、長い間、独身生活を都内で送ってきた私は・・・。
自然の厳しさの中で働く夫や、組合の仲間農家の方たち、畑の風景、軽トラック、村の人たち。
ジブリ映画の中のような、現実が現実じゃないような・・・。

そして、独特の温かな空気に癒されました。

ただその、ほのぼのした日々は3年で、がらりと変わりました。
気候の急激な変動により、農業という厳しい現実を知り、私はショックを受けました。

私は農家に嫁ぐ前から、いつか「小料理屋」をやりたいと、職場や友達に冗談まじりで話していて、嫁いでからは、その思いは「大根料理専門のお店」に絞り込まれ、いろんなメニューを考えるのが楽しく、嫁いだ後も、ITの仕事は続けていたので、お金を貯めて開業したいなぁ〜と思っていました。その目標は2020年。
まさに、今年です。


しかし、大根の価格下落で、経営資金が3年連続で赤字。
私は、ずっと給与をもらっていた立場だったので、絶対守りたいのは「従業員への給与」でした。
自分が貯めていた貯金も、従業員の給与として必要になったときのために安易に使えなくなりました。

しかし、一方で、今年のような大豊作でおいしく育った大根を活用できないのは、女性だからか、もったいないという気持ちが極端に強く、精神的に追い詰められるようで、疲れて身体がボロボロでも、使わなきゃ、なんとかしなきゃという思いが空回りします。

6次産業化については、具体的に農業事務所の方に話していたのが今年の2月。
現金を使わず、借金と助成金で事業を立ち上げなきゃという気持ちで相談しました。
2月中旬にはキッチンカーのセミナーに参加しました。

コロナの影響もあり、6次産業化の打ち合わせが具体的に進められず、その間にできることといえば、
農協と銀行に融資の相談や、野菜ソムリエの資格をとることぐらいでした。
ただ、これもまた試験日がコロナの影響で、変更、変更という感じで、スケジュール通りではありませんでしたが、こんな時は、焦っても仕方ないと・・・。
なるべく心を平常に保たせるよう意識しました。

7月の上旬に農業事務所の方が来てくださって、改めてヒアリングをしてくれました。
8月の上旬に再度、農業事務所の方が来てくださって、私が認定農業者になるための手続きをしに来てくださいました。
9月中旬、千葉県、市原市など6次産業化申請に必要な書類を作成するため、プランナーを派遣する資格があるか?の手続きが必要で5名の担当者がいらっしゃいました。

とにかく「前置き」のような打ち合わせが続きます。
※6次産業化の申請をする人が、その申請をする資格というか、始めようとする事業をどれだけ具体的に計画をたてて、覚悟しとりくもうとしているか?を審査し、大丈夫じゃない?となったら、プランナーの人を派遣してもらう資格が得られます。(今年度から?)

確かに、プランナーの人件費や交通費などを負担してもらうわけだから、審査した方がいいですよね。
手続きに時間がかかるのは、一般企業に比べれは、若干遅いかな?と思いますが、税金を使って動く立場の人たちですから慎重になって当然なのかもしれません。

そして、プランナー派遣の審査は通り、晴れて、申請書を作るのを手伝ってくれる中小企業診断士の人と打ち合わせができたのが10月30日!
その後11月に3回、プランナーの方が家まで来てくれた回数2回と、オンライン会議が2回、全部で4回の指導をしてくださって、申請書類を書き上げ、関東農政局 千葉県拠点地方参事官室6次産業化担当に11月24日にプランナーの方が書類を提出してくださいました。

※ちなみに、資料を作成するのは、あくまでも自分です。アドバイスもしてくださいますし、必要じゃない書類については書かなくてもいいなど、指導もしてくれます。また書き方に矛盾がないか?確認してくださったり、同様のことを指す文言を統一させた方がいいなど、レビューしてくれて修正箇所などを教えてくれません。でも、最後は、徹夜で5時間ぐらいかけて作るほど、日々はデスクワークじゃないので、集中した時間が作れず、IT系出身の私でさえも、つらかったので、一般の農家の方は、かなりかなり大変だと思われます。


来年度の2月に決まる予算申請に間に合わせるためには、11月の資料作成が必須でした。
現在12月13日、まだ一度も農政局からのレビュー結果が戻ってきません。

プランナーの方は熱心な方で、催促のメールを農政局に送ってくださっています。
しかしこのスピードだと、コロナの第3波の影響でまた、外出制限などになったら、どうなることか?若干ザワザワします。

ただ、前回の動画のような危機的状況の中、ただただ茫然と立ち尽くしているだけではありません。

新しい売り方、活用方法を時間を見つけて進もうと努力はしています。
持続化給付金の詐欺の話を聞くと、税金の扱い方の違いに愕然とします。
学生が美容院を経営していることにして100万円の給付を受けて、70万を受け取ってるなんてニュースは、いまの私には、辛すぎます。

こんなに努力したとしても、産業を立ち上げるための助成金は「かかる費用の3分の1」です。
それでも、全額借金するのではなく、返済の負担を減らすための努力の申請です。

IT系だった私はクラウドファンディングも知ってますよ。立ち上がった当初から存じ上げています。

でも、あえて6次産業化の申請をしているには理由があります。

このような一見、面倒な申請は、実はしっかりとした意識づけには役立つ資料構成になっているのです。
以前、セールスフォースと契約する際に作って、契約OKをもらったことがあるエグゼクティブサマリーを元に、同様の内容を網羅した自分なりの事業計画の概要資料は作成していましたが、
6次産業化の申請資料は、もっと細かくて、とにかく、どんどん現実が明らかになることで、やろうと思っていることを俯瞰でき、リスクを早めに見つけてさらに練り直すことができるのです。

またもう一つは、キッチンカーレベルの小さな事業でも、6次産業化の申請が通り、一つの事例ができれば、他に同様のことを考えている、多くの農家の嫁(女性達)の一つの選択肢を示すことになるかな?って思っているんです。

実は、10月に農家の女性向けに「のうえんカフェの女性オーナーのセミナー」がありました。そこには、オンライン参加も含めて千葉県の各事務所がとりまとめて参加した人が80名もいたんです。
カフェなど飲食に興味があり、何か自分ができることを探している人がこんなにいるんだと知ってびっくりしました。

ただ、ここでのセミナーは、農家の女性には刺さらなかったと思います。

なぜなら、そもそも飲食業をやっている方が「のうえんカフェ」という名前で成功した話だからです。
オーナーの方は、観光農園を作ろうと、農業にも参入しました。と言っていました。つまり農家は後付けです。

確かに、のうえんカフェは、畑も持っています。でも農家だったわけではありません。

農家の女性は、家業である農業で得られる豊かな作物も一番おいしい状態で、無駄なく使いたい。
カフェでもいいし、加工業でもいいし、泥だらけになる夫や親の姿を見て、私と同じく、その尊い野菜を無駄にしたくないという気持ちで、参加していた人たちだと思いました。
なので、キラキラした事業拡大しています。ラーメン屋だった祖父が死ぬまで、ゆずってもらえなかった飲食を、オーナーが成功させました。
という話だと努力した方向性が違いすぎて「参考にはならない」んです。

※ちなみにのうえんカフェは、すごく努力しているし、素晴らしいです。オーナーの方もすごくがんばっていて、尊敬できますが、農家の実情とは違うという事です。

きっと、潤沢な資金があったり、1次産業だけでうまく回せている農家の女性ではなく、とにかく気候変動により、不安定な状況に危機感を持ってる人が多かったのではないかと思います。

私は、まだ申請書を書いて提出したので、ここから、「ダメでした〜」となる場合も多いにあります。
その場合は、全額借金の覚悟で経営方針を見直すことになります。

ただ、私は今できる努力はします。
私が自分で洗って運べる範囲と量をこなせる直売所の数を増やして(営業をかけて)、地道に直売の売り上げを増やして貯蓄をするしかありません。貯蓄額によって借金できる額が増えるので、とにかくできる努力の一つはそれです。

もう一つは、商品開発です。
作ったメニューを沢山の人に試食してもらって意見を聞きます。
メニューに必要な作物を植えて育てます。

IT系の収入で得られる額の3分の1ですが、私が生きていくのに選んだのは「農業」です。
だから、近道ではないかもしれませんが、歳を重ねていくことも考えながら、自分ができることをがんばります。

土曜日は、沢山の方が無人直売所にも来てくださいました。
ただ、今日は現在考えているメニューの試食もかねた、大事な方との会合をしていたので・・・。
売り切れに対応できずに申訳ありませんでした。

日曜日は、また大根いっぱい洗ってがんまりますね!
どうぞよろしくお願いいたします。

※長々と最後まで読んでくださってありがとうございました。

                                                                                                                               2020年12月13日の直売所所配達予定は・・・

・家の前の無人直売所(11時頃)
・うまくたの里(木更津)(13時半頃)
・あずの里 いちはら(14時半頃)
・ユニモちはら台 おなかすいた(15時過ぎ頃)

※近々 イオンタウンおゆみ野 わくわく広場にも出荷スタートする予定です。
初出荷の際には、またお知らせします。数量は少ないですが、新鮮な状態でご購入いただけるよう、なるべく各店舗を巡回してお届けできるようにがんばります。
                    
posted by たねや at 01:14| 千葉 ☁| 姉崎だいこん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする