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2024年01月30日

「農家の畑ごはん」ではなく、「姉崎大根農家」としてPRしたかった

こんばんは
たねやの嫁です。

今日2024年1月30日(火)の日本農業新聞に、1月27日に開催された市原市60周年イベント「いちはらハピネス」の文化戦略会議講師としてエンジン01に属している著名人の方達に姉崎大根スープを振る舞っていた記事が記載されました。

20240130日本農業新聞エンジン01.jpg

短い文面の中に、大事な事を沢山書いてくださっている内容に感謝しかありません。

私は、農家の嫁になって初めて知った世界で、とにかく手探りでさまざまな事に挑戦している最中です。
どこかで教えてもらったり、誰かの弟子になったりしていません。

昔の信頼している知人に、どこかで修業した方がいいか?と相談した際には、「今の淑子ちゃんなら、逆に何色にも染まっていない状態で、自分を信じてやっても大丈夫だと思う」と言ってくれた言葉だけを胸に、とにかく自分の目で見て、聴いて、調べて、悩んで、創造して、これまでの経験と、一流の店で美味しいものをおごって下さった方達に感謝し、そして、自分は「こうありたい」という思いだけを芯に、がんばっています。

今回いただいたお話は、それこそ、誰にも相談することなく、自分がこうしたいを実現させていただきました。
ただ、大変な方達の身体に入るものを作るという点で、衛生面以外にも、1/27に向けて自分自身が、汚染されてはいけないという責任もあり、5日前ぐらいからは、自宅の自分以外の人が使わないトイレのみを使って生活しました。(外でトイレに行きたくなっても、我慢しました)

そして、温かい状態、煮詰まりすぎない状態なども気を付けて、いくつもの殺菌した入れ物に分けて入れておき、キッチンカーの冷蔵庫に入れておいたものを、何度も2階に上がったり下りたりして運びながら対応しました。

場所は学生食堂だったのですが、すぐ近くで手を洗わせてもらうスペースは使わせてもらうこともできず、万が一のために用意しておいた使い捨て手袋を何度も付け替えながら、アルコール消毒と紙ナプキンを持参して作業をしました。

ふるまったスープは2種類。
いつも農家の畑ごはん たねやキッチンカーで提供しているものと同じもの。

無水で作る姉崎だいこんのポタージュスープ
姉崎大根の葉っぱを練りこんだ団子いりすいとんスープ

どちらも、仕込みの段階でとても時間をかけるのです。
大根ポタージュも、じわじわとゆっくり大根に火を通す事で、甘味が出るし、煮込んだ水は捨てて、牛乳のみで煮込みなおす時も乳脂肪分が高い美味しい牛乳を使うので、煮詰まったり焦げたりしないように、専用の鍋でゆっくり温める用に煮込んだあと、移動の時、こぼれない器にうつして冷蔵庫に保管。

すいとんスープの出汁も、水からゆっくり弱火で昆布と、炙った鶏ガラや、炙った牛すじ、炙ったネギなどで出汁をとります。
これも3つの鍋を同時に行わないと、時間が足りなくなるので、行います。
灰汁をすくいながら、出汁のとれた状態を確認し、全てを取り出し、具を入れて味を調えていきます。

具に入れる大根は別に下湯でします。使う大根も旬で一番柔らかくなる状態ものを使います。

とにかく気をはりつめて調理していくので、一睡もしませんでした。
というより寝る余裕はありませんでした。

飲食店経験がバイトも含めてゼロの状態の私だからこそ出せる素人感。
そして、農家だから出せる旬の素材の良い部分を引き出す力。
そういうのが、一流の人には伝わったのか?それとも、その思いをくんでくださる、器の大きさがあるのか。

美味しい美味しいとほめてくださって。
とにかく、鍋が空になるまで、食べてくださった事こそが、農家にとって「やる気」につながる思いでした。

今回「姉崎だいこん」の旗のみ3つ使いました。
こんな美味しいスープ、お店を出さないの?と聞かれた時には「キッチンカーのみで時々販売してます」と答えましたが。

基本的には、市原のブランド野菜「姉崎だいこん」のPRとして迷惑にならないように、美味しさを伝えたかったという事だけに集中するしかありませんでした。

実際に、数年間。赤字でしかない農業で、それでもお金をかけて、いい野菜を作るために、大根の箱の面積を小さくして価格を抑えたり、品種の選定に真剣に取り組んだり。

そういう努力の中でできる大根を知ってほしいから「大根専門のキッチンカー」が生まれました。
そんな「おばさん」の真剣な思いを「六次産業化」の申請書類を作ってるときから、見ていてくださった方が、今回のお話をくださいました。

キッチンカーが生まれるまでの産みの苦しみの大量の書類とダメだしと、それでもめげずに「思い」を遂げるための覚悟。
そういうのを、私が話したり、書いたりしているブログなどを読んで、取材してくださったり、記事にしてくださったり、テレビの放送にのせてくださっている方達には、本当に頭が下がります。

数年前から、大根料理のことばかりを考えて、試作品を作り続けて、時間があるときは、私だから考えついたと思えるようなメニュー作りに取り組んでいます。

他では、食べた事がないけど、このキッチンカーだから、初めて食べれた大根料理!

まだまだ大根の研究は続きます。
私の計画では、5年後からは、違う視点で大根料理を研究することに決めています。
ロードマップの通り、実現していく。
そして、それが私の理想の形で他の農家の方達にも参考にしていただけるようなマニュアル化をしていけたらと思っています。

やっぱり最後はシステム屋として、原点というスタートからゴールに向かう事を生きがいにしていきます。

posted by たねや at 18:51| 千葉 ☀| 姉崎だいこん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする